しんご頑張りニュース−国政の動き活動日記

【22.01.28】主張 緊迫ウクライナ・・軍事ではなく外交的な解決を‥赤旗主張

   ロシアが隣国ウクライナとの国境沿いに10万人以上と見られる大軍を展開し、国際的な緊張が高まっています。自国領内とはいえ明白な軍事圧力であり、ロシアは威嚇をただちにやめるべきです。侵攻など許されません。国際社会は、危機を増幅させる軍事的対応ではなく、紛争の平和的解決を定めた国連憲章、国際法に基づき、ウクライナの主権尊重の立場にたち外交努力を急ぐべきです。

ロシアは武力威嚇やめよ
 ロシアのプーチン政権は2014年3月、ウクライナ南部のクリミアとセバストポリに軍を派遣し、ロシアへの併合を強行しました。さらにウクライナ東部のドンバス地方の一部を実効支配する親ロシア勢力に武器や兵士を送り支えました。ロシアは侵攻意図を否定しますが、今回のロシア軍の大配備に、ウクライナをはじめ世界が危機感を強めるのは当然です。

 欧米の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)加盟国は、ウクライナを支援するため、周辺諸国への部隊や軍用機・艦船を増派する計画を次々に発表しました。米バイデン政権は、NATOの即応部隊派遣が決まれば応じられるよう米軍8500人の準備態勢を指示しました。欧米諸国は、ロシアが侵攻すれば、クリミア併合以来行っている経済制裁を抜本的に強化するとけん制しています。

 ロシアも米国も核兵器大国です。プーチン政権はクリミア併合の際、核兵器を臨戦態勢に置く検討もしていました。実際に軍事衝突が起こりエスカレートすれば、その影響は計り知れません。

 NATOは、ソ連とその軍事同盟のワルシャワ条約機構が1991年に解体したにもかかわらず、中東などNATO域外の問題への対処を主要任務にするとして存続しました。結局、東欧やバルカン諸国で加盟が進み、対ロの軍事同盟として16カ国から2020年には30カ国にまで拡大しました。

 ロシアはNATOの東方拡大、とりわけウクライナとジョージアが加盟すれば自国の安全を脅かすとし、これ以上拡大しない確約を要求しています。プーチン大統領は昨年11月の政府会議で、「われわれの警告は効果があり緊張がつくられた。この状態を可能な限り維持すべきだ」と命じています。

 NATO拡大は重大ですが、ロシアの軍事的威嚇を正当化する理由にできません。

 「NATOの東方への拡張、ロシアの覇権主義の台頭が、ヨーロッパに新たな緊張をもたらしています」(日本共産党第28回大会決定)。敵と想定する相手に対し、双方が安全保障に十分な軍事力を得ようと争っているのが現状です。軍事対軍事ではなく、危機の外交的・平和的解決が必要です。

衝突回避する努力こそ
 米ロは、厳しく対決しつつ直接の協議を続ける姿勢です。欧州連合(EU)議長国のフランスはウクライナとの首脳会談に続きロシアとの首脳会談を予定しています。26日には、フランス、ドイツ、ロシア、ウクライナの4カ国会合が開かれ、ウクライナ東部紛争の無条件停戦で一致しました。

 国連のグテレス事務総長は21日、「軍事侵攻はあってはならない。外交が問題を解決する方法だ」と、緊張緩和を支援する用意があると述べました。国際社会の冷静な外交努力が求められます。

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